令和4年2月17日付で、銀座ライオンビルは国の登録有形文化財(建造物)として登録されました。
昭和9年4月8日、大日本麦酒(株)の本社ビルとして竣工した当ビルの1階にて、ビヤホールが開店しました。
「天下一の建物に。後世まで残る日本を代表するビヤホールに」の想いを込められ作られた空間です。
創建以来全く変わらぬ佇まいのまま「ビヤホールライオン 銀座七丁目店」として現在に至ります。
ビル及びビヤホールの内装は、当時としては贅をつくし、工夫を凝らした造りとなっており、建築家を含め多くの人から絶大な賞賛を集めました。
店内は「豊穣と収穫」をコンセプトに、大麦や葡萄をモチーフとした装飾が施され、誰もがゆったりと生ビールを楽しむ雰囲気となっています。
戦時中空襲により多くのビヤホールは焼失または疎開のため取り壊されましたが、当ビヤホールは空襲を免れ、80年以上の歴史をもちます。
圧巻なのは、わが国で初めてすべて日本人が制作した、ガラスモザイクを使った正面大壁画。
ビール麦の収穫に働く婦人たちを描いたもので、縦2.75m 横5.75mの大きさがあります。
店内はまさに、歴史と伝統をたいげんするビヤホールの殿堂と呼ぶにふさわしい風格をそなえています。
飲食店で一般的に使用しているビールサーバー(ビールを注ぐ器械)は、ビールの液体と泡を別々に抽出するタイプです。この生ビールの注ぎ方は、最初にビールの「液体」を注いでから、最後に作った「泡」をのせます。
「銀座ライオン」で使用しているビールサーバーは仕組みがちょっと違っていて、「注ぎながら泡を作る」という注ぎ方にこだわっています。
これが伝統の「一度注ぎ」です。
まずグラスやジョッキを11~12度に傾け、抽出口から勢いよく出るビールを、グラスの内側面で静かに受けて、左回りの渦を作ります。この瞬間、細かな泡が広がって液体内は白っぽくなります。
グラスをビールで満たし、渦の回転がゆっくりになると、液体内に広がっていた泡がビールの表面に上がり、ふんわりとした泡の層ができあがります。
「一度注ぎ」のポイントは、注ぎながらグラス内でビールを回転させることにより、余分な炭酸ガスを抜き、雑味を泡に閉じ込めることで、すっきりとしたのど越しと苦みの少ないビールに仕上げます。 「ビールは苦くて飲めない」というお客様からも「銀座ライオンの生ビールなら飲める」というお声をいただくほどです。
右手にジョッキ、左手でカラン操作をする。カランの前に自然体で立ち、ジョッキをやや斜めに傾け、内側深くビール通過ラインに注出口を当てカランを開く。
ジョッキの持ち方は、中指、薬指、小指で把手を握り、人差し指はジョッキ側面に当てる。このとき、親指はカランレバー先端を軽く押さえている。増えるビール量に合わせジョッキを下げていき、途中から親指を把手上端に移し重くなったジョッキを支える。そして、泡と液の比率が3:7になる寸前にカランを閉め、生ビール完成...もちろん真顔。それから、おもてなしの笑顔でカウンターへ。
昭和9年創建当時から変わらぬ雰囲気を残す生ビールの殿堂、現存する日本最古のビヤホールで最高の状態で提供される生ビールの美味しさをご堪能ください。
グリルコーナーを店内に設けた、昔ながらの洋食レストラン。
個室やソファシートのお席などゆったりとくつろいだ雰囲気で食事とビール、ワインをお楽しみいただけます。
伝統の"一度注ぎ"生ビールと本格和食が楽しめる和食ビヤホール。
モダン建築と和が調和する広々とした空間で、ゆったりとおくつろぎいただけます。
貸切専用のパーティ会場。ご宴会、セミナー、ドラマ撮影などにご利用シーンに合わせてご利用いただけます。